もうすぐ2023年が終わろうとしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は我が家の北側に面している部屋に対する寒さ対策として、プラダンとアクリルフォーム、加えて断熱材を使用してDIYの2重窓・3重窓を作成しましたので、その制作過程や導入の効果、反省点について紹介していきます。
Contents
経緯
我が家はまだ2023年に完成したばかりの分譲マンションで、間取りとしては角部屋の3LDKになります。
マンションは大体南北に伸びていることが多いと思いますが、我が家も例外ではなく、北側に寝室と別室が面しています。
別室についてはあまり使われていないので問題視していませんでしたが、寝室についてはバルコニーに通ずるでかい扉があり、そこの分厚いサッシやガラスから夜になるとバンバン冷気が入り込んできます。
頭より下に関しては羽毛布団をかぶっているので、めちゃくちゃ暖かいわけですが、朝起きた時には頭がキンキンに冷えてやがる。
冷えすぎてなんか頭が痛くなるくらいです。
暖房付けろよ、という話もありますが、できるだけ光熱費は抑えていきたいので、本質的な対策になるかはまだわかりませんが、いったんこの窓周辺に寒さ対策を施していきます。
対策方法
過去の記事で勉強したことが活かされます。窓周辺からくる寒さの原因は隙間風・ガラス本体・アルミサッシの3パターンくらいです。
隙間風については扉とサッシに若干の隙間があったのを、隙間テープで埋めております。
(そもそも2023年の新築なのになんで隙間あるんだよ・・・という感じですが、所詮こんなもんです)
問題はガラス本体とアルミサッシですが、正直この窓はあまり開閉することがありません。
南北で風を通して換気するときくらいなわけなので、塞いでしまっても問題なさそう、ということを踏まえて以下の対策を検討。
1.プラダンorポリカのみ
最初に検討したのはプラダンorポリカで二重窓を作ること。これは数多くのDIY系ブロガーやYoutuberが既に情報展開しています。
ただし、正直これだけだと寒さ対策として十分ではないのではないかと考えています。
プラダンやポリカとして使われるのはせいぜい5mmとかそれぐらいの厚さのもので、空気層を含んでいるとしても心もとない気がします。
2.アクリルフォームで埋める
窓を塞ぐ方法もいくつかありますが、アクリルフォームや発泡スチロールで埋める方法を検討。こちらもやはり多くのDIYの先人たちが実施済み。
FIX窓を埋めるために使われたりし、結構効果があるようらしいが、埋めた後に結露し、カビが発生するなどのデメリットもあるようで、さすがにそのデメリットは代償として大きい。
アクリルフォームは空気をたくさん含んでいるのに加え、加工が容易な点がいいところだ。モノとして熱伝導率が低いこともメリットです。
結論:プラダン+アクリルフォーム+断熱材
最終的に考えた対策としてはこちらになります。
コンセプトは「より分厚い空気層をつくる」ということです。
フレームをアクリルフォームで作成し、両面をプラダンで覆うことでかなり分厚い空気層を作ることができます。
そこに、効果があるのか怪しいところですが、住宅用断熱材を埋め込むことで、疑似的な断熱壁のようなものにし、窓に埋め込むという作戦です。
もはや可動式の断熱壁を作る感じでしょうか。
二重窓作成
1.材料調達
コンセプトは決まったので、材料を調達してきます。
今回は寝室と1部屋分の合計2窓を埋める計画ですので、それに合わせて材料を購入。
- プラダン 2.5mm 1820×920 12枚
- アクリルフォーム 25mm 1820×920 1枚
- 断熱材 アクリアマット 4枚
- 両面テープ、接着剤など 合計7000円程
当初はポリカの購入を検討していましたが、5mm厚で1枚4000円くらいする一方で、プラダンは2.5㎜のものが200円・・・
ということで、プラダン2枚を重ね合わせて5mm厚を作り出す方針で行くことにしたため、枚数が増えましたが、このあたりは予算と相談して適切なものを選びましょう。
正直なところ重ね合わせると大変なるだけなので、プラダン4㎜のものを選択するとかもありかと思います。
2.アクリルフォームをカットしてフレーム作成
まずは窓枠のサイズいっぱいになるように、寸法を計測してアクリルフォームを切り出し、フレームを作っていきます。
後々断熱材の耳を張り付けることも考慮して50㎜幅で切り出しました。
自宅にまっすぐ加工できるものがない人は、事前に寸法をきちんと計測して、ちょっと長めでもよいので店でカットしてもらいましょう。
カッターでの切り出しで水平・垂直を出すのはかなり難しく、ここでの切り出しがフレームの精度を決めてしまうので、素直にカット料金を出してカットしてもらいましょう。
このフレーム作成が完成品の精度にもかなり影響してくるわけですが、アクリルフォームの縦横1発カットでは窓寸法に足らず、つなぎ合わせるなどの加工がやはり難しく、狙い通りクオリティになりませんでした。
今回は効果確認の試作機ということで・・・また来年などにきちんとしたフレームを作り出すとします。
フレーム同士の結合も、セメダイン+ガムテープというクオリティです。基本的にプラダンに隠れて見えない想定のため、ここは何でも良いですが、次回作を作る際は水平を出せるように器具を使うなどしたいと思います。
3.プラダンの切り出し
フレームができたら、それに合わせてプラダンを切り出したり、サイズの調整していきます。
別室側の窓は切る方向で調整できましたが、寝室側は長さを追加する必要があったためかなり難を要しました。
そもそも1枚で埋めるのではなく、分割して埋めるなどの検討が必要だったかもしれません。
今回は2.5mmのプラダンを2枚重ねる必要が最初にあるため、まずは2枚を合体させ、空気の移動を無くすため上下方向の隙間をテープでさらに埋めていきます。
プラダンの準備が終わったらまずは片側の面をフレームと両面テープでつなぎ合わせて箱を作成します。
寸法がわかっている場合は素直に販売店等で素直にカットを依頼しましょう。
薄いプラダンでもカットするにはちょっとカンコツが必要です。
3.断熱材の導入
フレームとプラダンで箱ができたら、そこに断熱材を詰めていきます。
基本的に空いているスペースがないように敷き詰めていくだけです。小さいスペースなどはカットして入れたりしてきつめに入れていきましょう。
固定には本来であればタッカーとかを使うと良いと思いますが、我が家にはないのでとりあえずガムテープで固定します。
断熱材はガラス繊維でできているので、直接触れたりするとチクチクします。
念のためマスクを使って加工するなどしましょう。
4.プラダンで蓋をする
断熱材までを敷き詰め終えたら、プラダンで蓋をします。
両面テープにてフレームとプラダンを固定していくだけです。そして、蓋を閉じ終えたら完成!
実際に導入
完成した壁を窓にはめ込んでいきます。
今回の私の作品は、フレーム時点でかなりクオリティが低いため、周辺に隙間が空きまくっています。
レベルアップの方法として周辺を隙間テープで埋めるとか、パッキンを追加するとか、色々とありますが、今回はサッシとガラスからくる大まかな冷気をシャットアウトできることを期待してこのままでいきます。
導入した効果
申し訳ありませんが、サーモカメラとか精密な温度計がないので定量的な評価はできていません。
定性的な評価としては、かなり冷気のシャットアウトはできています。あえて施工を外してみて断熱壁の窓側と室内側を比較すると良くわかりました。
窓側は外気温に近い、室内側は室内温度という感じです。
評価をするにあたってはもちろん外気温との兼ね合いもあるわけですが、これまでは朝起きた時に頭がキンキンに冷えていたのが、そこまで冷えを感じなくなりました。また、頭痛とかもそれによって引き起こされていましたが、頻度としても軽減しました。
そもそも寝室で暖房を使う習慣があまりないため、普段からそこまで温かい部屋ではないですが、これは保温効果も多少期待できそうです。
反省・改善点
今回は自作で断熱壁を作ったわけですが、次回作に向けて反省点と改善点がありますので、紹介します。
1.フレームは精度良く作る
制作過程でも説明していますが、フレームの精度がすべてを支配します。
今回私はカッターを使ってアクリルフォームを切り出したわけですが、断面がやはり斜めになったり、歪んでいたりして、水平・垂直がきちんと出ていません。
また、50mm幅で切り出しましたが、全体の剛性感ということを考えると、75mmとか100mm幅で切り出しても良かったかもしれません。
そもそも論としてフレームをアクリルフォームで作るのか?というところもありますが、断熱性や加工性などを加味するとアルミフレームなどよりは良いのではないでしょうか。
2.分割方法を吟味する
プラダンなんかは1枚の最大寸法が決まっています。もちろんネットとかで探せば無限にあるかもしれませんがあまり現実的ではありません。
窓の大きさに対して、1枚で収まるのか、足し合わせる必要があるのかを吟味して、分割タイプにするとかフレームを小さくするとか色々と考えたほうが良いです。
今回はめちゃくちゃな方法で適当に作ったので見栄えがクソです。
3.接合方法を検討する
アクリルフォームのフレームとプラダンを接合するときに両面テープを使用しましたが、接合としては心もとない気がします。
寝ている間にべりべり剝がれてくるととても怖いので結局ガムテープで追加補強しました。
そもそもアクリルフォームに直接両面テープを付けるのが難しいので、前もってアクリルフォームをガムテープとか壁紙クロスとかで覆ってしまってから張り付けるのが良いかもしれません。
次回作を作る際は業務用接着剤とか使ってみようか検討中です。
4.断熱材とフレームの厚さ関係
今回使用したアクリルフォームは25mmタイプに対して、断熱材はカタログスペックで50mm。
断熱材だし多少縮むでしょうと考えていたのがバカでした。中に入れる断熱材のスペックに合わせてアクリルフォームを選定しましょう。
ただし、大きくしすぎると窓枠に収まらない状況が生まれてしまうので、このあたりはバランスを見ながらですが、断熱材のカタログスペックの80%くらいであれば無理なくいけるのではないでしょうか。
上記の通り、断熱材がスペック上2倍分厚いので、プラダンが外にかなり膨らんでいる仕上がりになってしまいました。残念。
5.プラダンの板厚に注意
2.5mmのプラダンは剛性がなさすぎて持ち運ぶだけで板が折れていきます。2枚重ねて5mmとかにすると多少はましになりますが、ポリカにはかないません。
お金に余裕があればポリカを選んで施工するのも全然ありです。とはいえかなり値段が変わってきますので、プラダンで攻めたい人は4mm×2枚とかで集めに作ったり剛性を上げてみると施工性が変わると思います。
次回作は4mm×2枚で作ろうか検討中です。
おわりに
今回はDIYで2重窓、いや3重窓。途中では断熱壁といいましたが、そういった品物を作成しました。1人の作業、窓2枚分でおよそ6時間ほどかかりました。
可能な限り安価な素材で、そして熱伝導率の低いものを使いながら、空気層を大量に確保するという、コンセプトやアプローチとしてはかなり良いのではないかと思っています。
今年の冬は今回作成した試作機で乗り切ってみて、明らかな効果がありそうであれば来年は反省点を活かしてよりクオリティの高いものを作っていきます。
私の反省点も活用して皆さんも失敗しないように作成してみてください。
以上、ありがとうございました。